クズ(Kudzu) マメ科
学名:Pueraria lobata(Willd.)Ohwi
花期:8〜9月
生薬名:葛根(カッコン)
薬用部位:周皮を除いた根
採取時期:根は11〜12月(葉が枯れる頃) 、葉は新芽の時期、花は蕾が開く頃
カゼの治療、鎮痛、止瀉(下痢止め)作用があり、カゼの初期、首や肩の凝り、下痢などに用いる。
根からは葛澱粉が取られる。秋の七草のひとつ。
葉はお茶にも。蔓の先端は湯がいて皮を剥いて食用に。花は二日酔い防止として。
漢方:葛根湯、独活葛根湯など。
クズの活用法
お酒が好きな方は二日酔い予防として葛の花を活用しましょう。
花を乾燥させたらお茶として頂きます。パウダーにして丸薬を作っても良いでしょう。
飲酒の前に服用すると、二日酔い防止になるのを実感しています。
写真・レシピ:Nahoko Minematsu
本葛の素晴らしさ
廣久葛本舗さん秋月葛蔵開きにて。
本葛は、江戸時代から続く伝統製法を守り続け、製造工程で一切の化学薬品を使わず、丁寧に丁寧に人の手で作られていました。
九州に自生している何十年物の葛の根を攪拌し、何度も何度も水に晒してアクを抜き、ゆっくりじっくり乾燥させて臭みを飛ばし、純白の本葛を完成させるそうです。
そうして出来上がった本葛は生で溶かして栄養補給として飲まれていたり、
常温で100年保存も可能なんだとか!
大きいものでは人の腰回りほどある葛の根。
製造工程を見させて頂き、先人の知恵の凄さには敬意の念を抱かずにはおられません。
まさに自然の恵みと人間の知恵が見事に融合し、
大変希少であり最高級品であり
私達人間の身体の不調をも改善してくれ
もう葛さん敬意の気持ちでいっぱいです。
肩こり、頭痛、熱を出しきらない風邪にはやはり葛湯。
葛の根には血行を良くして体を温める作用があり、葛根湯の生薬として使われていますね。体を温め、発汗を促し、血管を和らげることで解熱作用があるとのことなので、葛根湯もすでに発熱している風邪ではなく、熱を出しきらないゾクゾクした体の痛みがあるタイプには効くようですので使い分けるといいですね。
同じく体を温める作用のあるヨモギと生姜をブレンドしてもいいです。(乾燥ヨモギ茶で葛を溶いたもの)
蜂蜜で甘くした方が飲みやすいですよ。
飲んだ直後からポカポカ体がじんわり温まります。
冷え性の方にもオススメです。
出回っている葛粉は甘藷などの澱粉を加えたものが多いですが、出来たら本葛100%のものを。
今は大変貴重なものとなっていますが、本葛の魅力をぜひ味わってみて下さいね。
写真・レポート:Kimika Iwasaki